こんにちは@chopperです。
みなさんのご自宅は持ち家ですか?今回は持ち家派の方に是非お知らせしておきたい私の失敗談です。今回は1996年〜2009年位までに家を建てた方は必読の記事となっています。この件で私がとった対応策や反省点など書いておきますのでぜひご一読ください。
悪いニュース
庭をふらっと見ていたら何やら黒い破片が散見されます。さて何だろうと思っておりましたが、そのまま放置ししばらく時間が経っていました。
隣家の庭にも同様に破片が落っこちていました。
お隣さんとは住宅購入時から仲良く、塗装は10年くらい経ったら同じタイミングでやりましょう。そうすれば足場代も多少安くなるし二軒一緒だと塗装屋さんに価格交渉もしやすいし、知っている業者なら安心だし…なんて話を当時からしておりました。
新築から12年が経ち1回目の屋根と壁の塗装のタイミングが来ましたので、お隣さんと話し合い塗装屋さんに下見に来ていただきました。私達はその時とんでもない事実を目の当たりにする事になってしまいました…
なんと屋根がボロボロです。という塗装屋さんのお言葉。
ん?どう言う事?だってまだ家建ててから10年ちょいしか経ってないよ?と私とお隣さん。
なかなか事実を認められませんでしたが写真や実際の破片を見せていただきました。
超ショックです。。。
アスベスト問題について
塗装屋さんに詳しく話を聞くと1990年代後半にアスベストが社会問題となりアスベストの使用が禁止されました。各スレート瓦屋根材メーカーはアスベストを使わず屋根材を開発さざるを得なかったとの事です。
アスベスト不使用の屋根材が各社から発売されたのですがどうしてもアスベストを使用した物より強度が低くなる様です。中でもニチハというメーカーのパミールと言う屋根材の強度不足で使用した屋根がボロボロとミルフィーユ状になり塗装も出来ず日本中で大問題となっている、どうやらお宅の屋根もニチハのパミールを使っているのでソッコーで屋根を直した方が良いとのお話でした。
瑕疵担保責任の期間は住宅購入後10年です
お隣さんがニチハと家を建てたハウスメーカーに連絡をとり修理を依頼しますが、家には瑕疵担保責任(現在は契約不適合責任)と言う物があり建築後10年は施工に瑕疵があった場合、施工者が責任を取って修繕するという法律があります。
そうです、我が家は建築後10年を超えていますのでハウスメーカーが瑕疵について責任をとるべき期間が切れています。またメーカーに屋根材のみの請求をしても無償で提供される代替品は品質がそこまで宜しく無いし、どうせなら他の屋根材を使ったほうが将来を考えたトータルコストは安くなると言う塗装屋さんの見解でした。
塗装屋さんの提案と今後の対応について
塗装屋さんの提案は今ある屋根の上にガルバリウム鋼板の屋根材を貼って行くカバー工法という修理方法でした。
塗装屋さんが屋根についても知識があり色々と教えていただけて良かったです。と言うかこう言う悲惨なケースが本当に多く起こっているんだろうなと容易に想像が出来ます。戸建てにお住まいの皆様、ぜひお宅の屋根をご確認下さいませ。
さてどうするか?
屋根材はもはやボロボロなので防水シートや野地板に悪影響は必至です。出来るだけ早く対応をしなくてはなりません。
対応策は?メリットとデメリット
対応策は
1.スレート瓦で屋根を吹き替える
2.スレート瓦を外しガルバリウム鋼板の屋根に張り替える
3.ガルバリウム鋼板の屋根材を既存の屋根の上に貼り付けるカバー工法を選択すると言う3つの中から対応策を選びます。
1.スレート瓦→スレート瓦への吹き替えのメリット
今までとほぼ同等な軽量な屋根で地震時の家の倒壊リスクも少ない
デメリット
吹き替えても10〜15年後には再塗装の必要がある
屋根瓦撤去作業費用と瓦の処分費が高い
2.スレート瓦→ガルバリウム鋼板屋根材への吹き替えのメリット
長寿命:ガルバリウム鋼板の長寿命を生かすことができる
今まで通りの軽量な屋根が保て地震時の倒壊のリスクも少ない
デメリット
屋根瓦撤去作業費用と瓦の処分費が高い
3.ガルバリウム鋼板を使ったカバー工法のメリット
長寿命:ガルバリウム鋼板は約25年メンテンス無しでOKと言われています。さらに10年毎に塗装をしてあげればさらに寿命は延びるのでは無いでしょうか?正直私のほうが先にダメになりそうです。
工賃が安い:今ある屋根材を剥がさなくて良いので工賃が安く済む我家の屋根はニチハのパミールで幸か不幸かアスベストを含んでいません。もし我が家の屋根材がアスベストを含んだ屋根材で今回塗装が出来たとします。そして10年後再度塗装をしてその次約20〜25年後くらいにそろそろ屋根の吹き替えのタイミングとなります。屋根を葺き替えるとなると吹き替え工事費用にプラスしてアスベスト処分費用が掛かります。
おじいちゃんになった数十年後、屋根を葺き替えるとなるとかなりのコストがかかる事でしょう。その時に十分な費用を準備できるかな?などと考えると不安がよぎります。
断熱効果、防音効果:既存の屋根が二重になるので断熱効果や防音効果が上がるのでは無いか?
デメリット
屋根が重くなる
屋根(野地板)に湿気がたまり腐食の可能性が無くは無い。
私が出した結論
パミール対策では常套手段となっている様ですが、屋根の吹き替えとカバー工法のメリットデメリットを色々考えて私はカバー工法を選択しました。正直強度が弱いカラーベスト(コロニアル瓦)を使う気には全くなれませんでした。
そうなると善は急げ、早速下見に来ていただき屋根のカバー工法代金、足場代と家の壁面全部(今回は一気に壁も全塗装します)のお見積もりを依頼し数日で見積書が届きました。
また今回はお隣さんの関係会社に全てお願いした事とお隣さんと二軒分一緒に塗装と屋根の工事を一気に行いますので価格交渉も有利に進み、その結果相場よりかなりお安く発注することが出来ました。お隣さん有難うございます。重ねて御礼申し上げます。
工事について
まず足場を組みます。お隣と二軒一気に組むので足場代もお安くなります。
また知りませんでしたが、ガルバリウム鋼板の屋根材を貼るのは屋根屋さんでも塗装屋さんでも無く板金屋さんです。私家の場合はTHE地元の板金屋のおっちゃんが工事に来てくれました。何か不備があってもすぐに相談できるので安心です。しかし、もうおじいちゃんと言った職人さんが軽々と屋根の上に登りステンレスの釘でガルバリウム鋼板をガンガン打っていく姿は尊敬に値します。無茶苦茶カッコいいです。今から弟子になりたいくらいです(笑)
日本中でニチハのパミールと言う悪名高い屋根材が使われているので、そのリカバーの為に今回の様にガルバリウム鋼板を使ったカバー工法でガンガン屋根が貼られていくと言う事で板金屋のおっちゃんたちは毎日忙しいのでは無いか?と想像します。
ちなみに屋根を貼る工程は1週間ほどでさくっと終了しました。
カバー工法の工事が終わった感想
第一印象ですが少し家の中が静かになった気がします。外から入ってくる音が数デシベル下がった気がします。これは嬉しいです。最近の大雨が降ったのですが、多少ながら雨音が減少した気がします(高周波数のみ減少)
また今年の夏は冷房の効きが良い気がします。これは屋根が二重になった断熱効果でしょう。
心配している寒暖差による結露による野地板の腐食はまだ起こっていないと思いますので、今後時間をかけて確認をしたいと思います。
現在の屋根の構造
現在我が家の屋根は二重構造となっています。建築時のまま野地板の上に防水シート、その上に上に屋根材のスレート瓦(ボロボロですが)そしてその上にさらに防水シートを貼りガルバリウムの屋根材を貼ります。多少は屋根自体は重くなりますが、ガルバリウムはそこそこ軽量な素材なので地震が来ても建物が潰れるような重量バランスの変化を与える事は無いと思います。(とはいえ実際に屋根材を持たせてもらいましたが数枚持つとやはり重かったです、、、)
私の失敗を繰り返さないためにお伝えしたい事
皆様私の失敗談にお付き合いいただき有難うございました。私の失敗談を見て新築や築浅の住宅をお持ち方は築後10年経つ前に”かならず“建物に重大な瑕疵が無いか、また同様に契約書の内容も全てチェックして下さい。
このチェックを怠った事を正直後悔しています。もし確認していたら屋根材の購入費用の一部でもハウスメーカーに請求出来たのかも知れません。
皆さんも私の失敗談と教訓をご覧頂きご自宅は必ず築後10年たつ前にかならずチェックをオススメ致します。
無駄な生活コストを少しでも下げ、資産を購入し早く自由に音楽活動をしたいものです。
The Road to Freedom !
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